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作詞作曲:雨森文庫
歌唱:
重音テトSV

ヘンアイ重音テトSV
00:00 / 02:49

特別ではない或日のこと
寂しさが飽和した教室
下校までの僅かな時間
だが既に結末は見えている
錆び付かせた言葉等要らぬ
どうぞ忌憚のないご意向を
だから一目でも良いのです
目張りをして目配せをして

静止した夜が明け方に狂うとき
あたかも恋は雨のように降り注いだ
柔らかな曲線程、創られた影は濃くなるね
理由もなく彼女は行きの電車を変えた

動機を紐解いた時
その時だけ現れる感情が
純愛だったのだと、彼は幾度も頻りに呟いた
痛々しい未練は、必要な犠牲の一欠片
後悔はない 後悔はないんだ
瞼を焼き尽くした幸せな日々の記録は
宛て人のない往復書簡のようなものでした 
「眠りは深いのです」
痩せ細った頬を擡げて
残ってしまったのは、感情と心臓ばかり

目の奥が軋む或日のこと
長い夜を幾度経てもなお
痛々しい傷跡と等価な
自問自答に意味なんて無いよ
孤独を紛らわせた日々を
屈託ない笑顔ある日々を
いつしか奪ったのは誰だ
「まさか、嘘だ、そんなはずがない」

水溜りがいつか部屋中に広がって
不安な心を希釈してくれる筈でした
「ここに記したことが事の顛末の全てです」
なんら変哲もない生き遅れな生涯なのですが

声明文の端書に
花マルをつけた時、その時に
残された筆圧を見て見ぬふりしてやり過ごしたこと
未完成な痕跡は、僅かな希望を携えた
後悔はない 後悔はないんだ
最期の教室を見下ろした彼女の瞳が
世界を呪うような落ち窪んだ影を見せていた
「純愛だったのだ」
残ってしまったのは、感情と心臓ばかり

​ヘンアイ

私のために
君のために
理由なんて
後悔なんて

 © 2023 雨森文庫

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